あなたは会社を「退職」しますか? それとも「卒業」しますか?
『NIKKEI STYLE』で面白い記事を見かけました。
題して『会社を退職ではなく、「卒業」する人が増えるわけ』です。
個人的にはどうにもアイドルグループをイメージしてしまい違和感がありますが、今後一般用語として辞書に載るような使い方になるかもしれません。
なかなか面白いテーマだと感じますので、その背景について一緒に探っていきましょう。
(※目次の項目をクリックすると、その箇所をすぐに読めます)
目次
会社を退職ではなく「卒業」というのはまさしく学校をイメージしている
昔ながらの日本的経営において、重要な要素に終身雇用制度があります。
強制的な退職となる定年まで一つの会社に勤め上げるわけです。
一方、昔より転職が一般化した現代社会においては、個人のステップアップのために入社時点から“やめ時”を考えている人も増えています。
小中高校、そして大学において基本的には卒業年次が決まっている学校に例えるなら「卒業」という表現も理解できます。
脱退より「卒業」なら退職より「卒業」も分かる
アイドルグループやバンドなど芸能の世界では、特に不祥事で辞める場合でなければ「卒業」という表現を使うことが普通になっています。
それはテレビ番組の出演者といった周辺の分野にも広がっていますね。
旧来的な価値観において退職という言葉にマイナスイメージを持っている若い世代からすれば、「私が会社を辞めるのはあくまでもポジティブな理由からなのだ」と主張したいはずです。
そうであれば自分自身の退職について「卒業」と表現するのは当たり前のことでしょうし、人がそれを使うのも普通のこととして受け入れるでしょう。
会社における退職と「卒業」の使い分け
とはいえ、自分で「卒業」と表現することは絶対にないであろう人も一定数はいます。
これからは退職する人がそれをどう表現するかは以下のような場合わけができるでしょう。
- 「卒業」の表現に違和感や抵抗感がある人→どのような時も「退職」
- 「卒業」の表現に違和感や抵抗感がない人(前向きな理由で辞める場合)→「卒業」
- 「卒業」の表現に違和感や抵抗感がない人(会社にうんざりして辞める場合)→「退職」
- 「卒業」の表現に違和感や抵抗感がない人(上の年代の反応を気にするタイプの場合)→「退職」
特に若い人が会社を辞めるとき、それをどのように表現するかを見てみるのは面白そうです。
あなたは会社を「退職」しますか? それとも「卒業」しますか?・まとめ
会社を辞めるときの表現ひとつとっても、その人が持っている背景が分かるような題材でした。
あなた自身が会社を辞めることについて、「卒業」と口にしたり文字にするかは別として「前向きにできるか? 会社にうんざりして辞めざるを得ないのか? 」をイメージするのはキャリアを考えるきっかけとして興味深い視点となるでしょう。
それではまた別の記事でお会いしましょう。