非正規公務員にボーナス支給? これって実質どうなるの? を検討する
様々な企業を取り巻くニュースの中でも賃金給料に関する話題はいつも大きく取り上げられます。
しかも「公務員」「正規非正規」のキーワードも相まって、インターネットでもコメントが多数ついたのが「非正規公務員にボーナスを支給」のニュース。
今回はこちらの話題について概要と裏読みを行います。
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目次
「非正規公務員にボーナスを支給」のニュース概要
「非正規公務員にボーナスを支給」のニュースについて、その概要をお伝えします。
- 非正規公務員に対しボーナスにあたる期末手当を支給する
- 2020年度から47都道府県で実施
このような施策について「同じ仕事内容なら格差が小さくなり、より良いのでは」と思われる向きもあるでしょう。
しかし、報道やインターネット上のコメントは懐疑的なものも見られます。
「非正規公務員にボーナスを支給」のニュースを裏読みする
このニュースに懐疑的な見方をする内容として、次のようなものがあります。
いずれも就職氷河期世代や、この世代を知る人から見るとうなずいてしまうものでしょう。
①基本給を減らすことで総額が変わらないorかえって減額
確かに「ボーナスを支給する」のは間違いないことかもしれません。
しかし、それが「基本給を減らすことで一年あたりの総額が変わらないようにする」ことや「かえって減額」の結果になっては意味がありません。
まさに「ボーナスを支給」が目的化してしまった例になるでしょう。
②ボーナス支給直前に雇い止め
非正規公務員との雇用関係を継続するか?
これを決めるのは雇用側です。
ですから人によってはボーナス支給直前に雇い止め、すなわち雇用契約の打ち切りを通告し、なかったことにされることもあり得ます。
①と“合わせ技”になった場合、完全に給料がカットされただけになりかねません。
③ボーナス支給時期の恣意的な運用
ボーナスの支給時期を恣意的に運用することで、できるだけ多くの職員について先延ばしを図ることがあり得ます。
ただし、ニュースの中で“期末”と謳っているため、①②と比べると可能性は低いかもしれません。
市民からの新たな言いがかり
結果として給料の総額がどうなるのかに拘らず、特に市民と直接対面する仕事の場合です。
ボーナスが支給されることに対して何だかんだと言いがかりをつけることが想定されます。
世の中には信じられないことにクレームをつける人がいますからね…。
もはや個人の力量に任せることはせず組織としてクレーマー対策を実施するべき時期に来ています。
公務員の給料が低水準であることの弊害を考える
世の中には「公務員の給料が上がるなんてけしからん」と、緊縮一辺倒の人が存在します。
しかし、このようなケチな考え方は結局国民であり市民である自分に返ってくることを説明しましょう。
公務員の質が著しく低下する
優秀かつ「社会のために働きたい」人であっても、あまりにも安い給料では限度があります。
すなわち優秀な人が公務員になるのを避けた結果、本来は採用されるはずのなかった人が代わりに入ってくるのです。
公務員のモチベーションに影響する
安い給料でも他に行くことのできなかった公務員がいると、どうでしょう?
- いかにサボるか
- できるだけ楽をしたい
などモチベーションは最低の状態で仕事をすることになります。
非正規公務員にボーナス支給? これって実質どうなるの? を検討する・まとめ
非正規公務員にボーナスを支給する話題についてニュースの概要と裏読みを行いました。
ただでさえ責任の重い公務員。
少しでも報われる制度が実現してほしいものです。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
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