テレワークで社員の44%が「チームの生産性が低下」と感じたとしても
コロナ禍の混乱の中、2020年の3月頃からテレワークが急速に広まりました。
それに伴い、テレワークの検証記事もあちこちで見られるようになっています。
その中の一つとして「チームの生産性が低下」したことにフォーカスした記事がありました。
今回はこちらの内容と分析についてお伝えしていきます。
(※目次の項目をクリックすると、その箇所をすぐに読めます)
目次
【緊急事態宣言の延長検討に伴う上場企業800名調査報告】サマリー
準備中
【緊急事態宣言の延長検討に伴う上場企業800名調査報告】の分析
これらの内容を踏まえ、より人間の感情に即した部分をお伝えしていきます。
「生産性が低下」と感じるシーンはあって当たり前
これまでは当たり前のようにできたことが難しくなっているのですから、「生産性が低下」と感じるシーンはあって当たり前です。
- 社員の様子を間近で見ることができる
- ちょっとした打ち合わせをすぐ行うことができる
など、テレワークでは難しいことが出てくるのは必然。
この短所だけに着目し「テレワークは継続すべきでない」とするのは良くありません。
それでもテレワークを続けたいと考える人がいる意味
このような短所があったとしても、テレワークを続けたいと考えている人が多くいます。
それは一般社員のみならず管理職層でも同じ。
やはり満員電車を筆頭に出勤途上のストレスは相当なもの。
一度在宅の味を覚えると、その快適さは少々の短所など気にならないほどなのでしょう。
仕事の種類によってテレワークとの親和性が変わる
例えば一人で黙々と作業する仕事をする場合、誰からも邪魔されることのない環境は最高です。
一方でクライアントとの調整や社内チームの意思疎通がなくては進まない仕事の場合、同じオフィスにいた方が何かと話が早くなります。
一つの長所短所を切り取って「だから〇〇すべき」と決めつけるのは短絡的です。
仕事の種類によってテレワークとの親和性が変わるのですから、うまく落とし所を探っていく必要があるでしょう。
テレワークで社員の44%が「チームの生産性が低下」と感じたとしても
この手のアンケートの見出しからは「やはりテレワークではダメだ」との論調が広がりかねません。
ここで重要なのは、白黒はっきりさせることではなく、選択の余地を残すことです。
その前提をもとに、必要な施策を検討しましょう。
出勤とテレワークの並存が必要になる
まずは出勤とテレワークの並存について。
「全員出勤」「全員テレワーク」の間ですね。
- 出勤が中心でテレワークを一部使う人
- テレワークが中心で出勤も時々する人
がいることが当たり前になる必要があります。
別の観点からは
- 繁忙期と閑散期といった時期別に取り扱いを変える
- ライフステージの変化で取り扱いを変える
も検討の余地があります。
テレワークをする社員がいる前提で仕組みを構築する必要がある
これまでは「社員がオフィスに出勤している」前提でした。
業務の仕組みも運用もです。
しかしアフターコロナの環境では「テレワークをする社員がいる」前提で仕組みを構築する必要があります。
日常においてもそうですし、もしかすると毎年のように何らかの感染症が流行ってしまうかもしれません。
「ひと段落したからすべて元に戻す」のは時代遅れの考え方です。
会社として「テレワークができる」のは人材確保のために必要
2020年のコロナ禍以降、テレワークの経験者が増加しました。
その利便性を知ったのですから、アフターコロナの中でもテレワークで仕事をしたいと考えている人も一定数いるでしょう。
あるいは「毎日出勤するのは難しいが、テレワークが認められる会社なら働くことも可能」な人もいるはずです。
ただでさえ多くの会社が優秀な人材を求める中、これまで通りのやり方をしていては他者に遅れをとるのは明らか。
会社として「テレワークをできるのは」既存の社員のためのみならず、人材確保のためにも必要な施策になってくるでしょう。
テレワークで社員の44%が「チームの生産性が低下」と感じたとしても・まとめ
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