ファミリーマートの早期退職に応募者殺到! コンビニ業界縮小との関係を考える
コンビニ業界大手のファミリーマートが揺れています。
2019年に公になった早期退職に応募が殺到しているとの報道に加え、親会社との関係にからむ社員の閉塞感も重なり、今後の身の振り方に悩む向きもある模様です。
24時間営業の見直しも進む転換期にある中、ファミリーマートがどのような状況になっているのかみていきましょう。
(※目次の項目をクリックすると、その箇所をすぐに読めます)
目次
ファミリーマートの早期退職・ニュース概要
ファミリーマートの早期退職ついて、報道されているニュースの概要は以下の通りです。
- ファミリーマートが社員向けに応募した800人の早期退職に応募が殺到
- 最高で2,000万円の早期退職金と再就職支援が受けられる
- 会社の内部資料では社員を「応募勧奨」「慰留」など4グループに分類していることが判明
何もない時期に辞めるくらいなら“特典”のある時期に辞める判断は賢明といえるでしょう。
会社の想定より応募者が多く、募集の時期を短縮した事実もあるようです。
しかしこれから紹介する内容を理由に、一筋縄ではいかない部分も。
業界特有の事情と会社特有の事情に迫っていきましょう。
ファミリーマートの早期退職・背景と伊藤忠商事との関係
ファミリーマートの早期退職に関しては、背景について様々な指摘があります。
その中でも代表的な指摘について挙げていきましょう。
コンビニ業界の縮小に合わせた人員体制の見直し
これからの日本は人口が減っていく社会です。
さらに人手不足は多くの業界にとって存続に関わるほど大きな問題になりました。
「多くのアルバイトやパートの存在を前提としたコンビニ業界の24時間営業」
そんなビジネスモデルが限界を迎えようとしています。
官民挙げて営業時間の見直しを検討し、今後その流れは広がっていくでしょう。
そうなると今度は本部の人員が余剰になってきます。
まだ会社の体力があるうちにリストラを進めようとしているのがうかがえます。
ファミリーマート特有の拡大戦略とコンビニ市場飽和
ファミリーマートは同業他社を買収しながら拡大してきた歴史があります。
かつて存在したコンビニ「am/pm」「サンクス」は順次ファミリーマートブランドに転換されていきました。
そのような過程の中で、同一地域内でのファミリーマート同士の競合化、他社の攻勢もあり市場は飽和していきました。
伊藤忠商事主導のリストラ推進
ファミリーマートは総合商社である伊藤忠商事の傘下にあります。
早期退職の募集を行う過程では、親会社社員の顔色を見ながらの動きがファミマ社員にあったようです。
事実、この時点における直近の「有価証券報告書」において
- 「役員の状況」から判明するだけでも5名の伊藤忠出身者がいる
- なぜか経歴には記されていないものの、澤田貴司社長も伊藤忠出身者である
ように、人的面からも伊藤忠の支配下にあるようです。
ファミリーマートの早期退職解説記事・コメント欄から読み取る問題点
ファミリーマートの早期退職について、同社に特有の内容と一般的な内容を紹介します。
リストラ関連の内部情報流出
ファミリーマートの早期退職関連記事には、対象者のランク付けをして対応を変えている旨、すでに触れています。
どこまで実際の資料なのか、はたまた完全に内部資料そのものなのか。
いずれにせよ内部情報として重要度が高いにも拘らず流出している事実があります。
管理体制としては不十分と言わざるを得ないでしょう。
必要な人材は流出し、必要ではない人材がしがみつく
ファミリーマートに限らず早期退職・希望退職を募った時に起こりがちな事象です。
「必要な人材は流出し、必要ではない人材がしがみつく」ことは、たとえ会社が手を尽くしても避けられないでしょう。
伊藤忠商事の関連商品取り扱い(ファミチキ・コーヒー豆)
関連ニュースやコメント欄、加えてSNSで見られる指摘を紹介します。
伊藤忠商事が主導してコンビニを運営する一環から、関連商品である「ファミチキ」「コーヒー豆」を仕入れるのをやめられないとのこと。
コーヒーにいたっては、「200億円のマシンを投資した」とCMでアピールしている内容に対し
- 消費者心理を分かっていない
- いかにも商社の“内輪ノリ”CM
と厳しい指摘がありました。
ファミリーマートの早期退職に応募者殺到! コンビニ業界縮小との関係を考える・まとめ
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