有給・ストライキ|ジャパンビバレッジの労働問題は会社の末期的症状
2018年の夏は歴史的かつ異常な猛暑となりました。
そんな中、外出時にわたしたちの味方になってくれる自動販売機の会社「ジャパンビバレッジ」で残念な話題が次々に出てきました。
ジャパンビバレッジの「有給チャンス」クイズ
まずは「有給チャンス」クイズです。
ジャパンビバレッジの支店長が部下にクイズを出し、当該クイズに正解しないと有給休暇を取得させないという事案です。
そもそも有給の取得は労働者の権利として認められています。
実際には守られていない会社もあるとはいえ、本来は取得理由も問われない性質のもの。
それを、「クイズに正解しないと認めない」というのは言語道断です。
そのような状況を問題視した従業員側が会社側に説明を求めています。
これだけでも驚きですが、テレビ局のインタビューに応じた従業員のコメントもまた考えさせられる内容。
「正直、これを正解すれば有給休暇が取れるんだと、取るチャンスがもらえるんだと正直、思いました」
洗脳されていると表現するのは不謹慎かもしれませんが、完全に「与えていただく」権利になってしまっていますね。
ただ、このように表面化してきたのは大きな前進。
団体交渉の行方を“いち労働者”の目線で見守っていきたいです。
ジャパンビバレッジに対するハローワーク求職者紹介停止
このニュースを見た感想は「こんなことってあるのか! 」でした。
グループ会社である「ジャパンビバレッジ東京」に関する案件です。
東京都労働委員会が都内の複数のハローワーク(公共職業安定所)に対し、ジャパンビバレッジ東京に求職者を紹介しないよう通報しました。
同社の労働組合は未払い残業代などを求めてストライキを実施しています。
この通報は、新規雇用によるストライキの無効化を防ぐ狙いがあるとのこと。
冒頭に書いた感想は間違っていないようで、東京都労働委員会は「十年以上ぶり」と説明。
このニュースについてコメントしている佐々木亮弁護士が継続して発信をされているので、問題意識のある人はフォローしておくといいでしょう。
※佐々木亮弁護士のツイッターと「労働ニュース」
それではまた別の記事でお会いしましょう。