「会社を辞めるのはいつでもできる」は本当なのか? を検証する
会社を辞めることに関してよく聞くフレーズに「会社を辞めるのはいつでもできる」があります。
それはそうだと感じる人、いやいやそうでもないよ、と感じる人さまざまでしょう。
その理由として、そもそもの意味の問題であったり、フレーズを使う際の前提が異なっていることが挙げられます。
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目次
「会社を辞めるのはいつでもできる」は本当なのか?
「会社を辞めるのはいつでもできる」は本当なのでしょうか。
法的には当然「いつでもできる」
労働基準法によると、労働者が退職を申し出れば「2週間」で辞められることになっています。
申し出において条件があるわけでもありませんし、実質上「いつでもできる」わけです。
職場環境や心情的には人それぞれ
とはいえ、法律上は問題がなかったとしても、職場環境や心情的には割り切れないことがあります。
なかなか上司に退職する旨を言い出すことができないこともあるでしょう。
人員の確保することが上司の仕事と分かっていても、今いるメンバーに何らかの負担がかかると思うと、迷惑がられないから心配になる気持ちも分かります。
それが職場の繁忙期前であったりすると、なおさら難しくなってくるはずです。
上司からの引き留め時に登場する「いつでもできる」の場合
さらに、上司に退職する旨を伝えたとしても、引き留めに合うこともあります。
その際に出てくるフレーズとして「会社を辞めるのはいつでもできる(だから、早まらないで考え直してみないか)」が出てくるわけです。
これはケースによる、としか言えません。
- 明らかに勢いだけで辞めようとしているのを、一度冷静になるよう諭している
- 単に上司自身の査定に響くのを嫌がっている
このように、誰のために「いつでもできる」を持ち出しているのか見極めた上で、判断の一助としてください。
会社を辞めようとする際に現実的に検討するべきこと
会社を辞めようとする際に現実的に検討するべきことを紹介していきます。
退職後のお金の問題を考えておく
退職後のお金の問題は当然考える必要があります。
どのくらいの期間、仕事をしなくても問題ないかの計算をして、事前に備えるべきことを終わらせておきましょう。
多くの人が辞めたいと感じる時期の衝動的なものではないか
一般的に指摘される多くの人が辞めたいと感じる時期として、入社後「3日」「3ヶ月」「3年」が挙げられます。
特に理由がないにもかかわらず「辞めたい」と感じた時、特に上記の3が付くタイミングだった時は、これが衝動的なものではないか立ち止まってみることもアリでしょう。
今の会社で得られる経験ができたか・会社員であることの特典を得られたか
さまざまな不満を会社に対して持っていたとしても、やはり個人ではできない経験ができるのも事実です。
ある意味会社を“利用”して、たとえ辞めるにしても得られる経験はできるだけしておくといいでしょう。
さらに、会社を辞めてフリーで働く場合。
例えばクレジットカードを作る時など、会社組織に属していることの強さを感じるシーンがあります。
このように、会社に在籍している時期にこそやっておくべきことを片付けてしまうのがおすすめです。
形式的にも実質的にも「会社を辞めるのはいつでもできる」状態を作っておく
実は、精神的に安定して一つの会社に勤められるのは、逆説的に「会社を辞めるのはいつでもできる」状態にいる人だったります。
そのような状態だからこそ、理不尽なことがあった時にガマンをせずに戦ったり、一つや二つの失敗でも大丈夫だろうといった思考になることができるのです。
具体的には、以下のような内容が挙げられます。
- 転職時に武器になる資格を取得しておく
- 転職サイトに登録し、継続してレジュメをアップデートしておく
このように、会社に勤めながら常に転職のことを頭の隅において行動しておくと、仮に転職をせずとも役に立つのです。
関連論点
「退職の意思を上司に伝えた際に責任感の話を持ち出された」シーンについて解説しています。
会社を辞めることはいつでもできる考え方を強化するためにご一読ください。
「会社を辞めるのはいつでもできる」は本当なのか? を検証する・まとめ
まとめ
●「会社を辞めるのはいつでもできる」は本当なのか?
- 法的には当然「いつでもできる」
- 職場環境や心情的には人それぞれ
- 上司からの引き留め時に登場する「いつでもできる」の場合は見極めをする
●会社を辞めようとする際に現実的に検討するべきこと
- 退職後のお金の問題を考えておく
- 多くの人が辞めたいと感じる時期の衝動的なものではないか
- 今の会社で得られる経験ができたか・会社員であることの特典を得られたか
●形式的にも実質的にも「会社を辞めるのはいつでもできる」状態を作っておくのがおすすめ
「会社を辞めるのはいつでもできる」は本当なのかを検証してきました。
法的には問題がないとしても、現実的にはそうもいかないことがあります。
計画重視の場合も、勢い重視の場合も納得した上で決断をしたいものですね。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
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