「新人研修が辛い・異常に疲れる」のは当たり前! 心配無用なワケを解説する
街に初々しいスーツ姿の人が増える4月。
強い不安を乗り越えて入社しホッとするのもつかの間、多くの会社で「新人研修(新入社員研修)」が行われます。
そんな中、研修を受けながら感じるのは
- なぜこんなに辛いのかor疲れるのか
- 大学時代とは比べものにならない
- 本当にこれから社会人としてやっていけるのか
ということです。
ただ、実は「新人研修が異常に疲れる」のは当たり前のこと。
完全なる“社畜”に洗脳されるような異常なものでなければ、心配することはありません。
今回はその理由をお伝えし、社会人生活のスタートを応援します。
(注)
基本的には新卒入社時の研修を想定した内容です。ただし、研修が辛く疲れ切ってしまうメカニズムそのものは、それ以外のシーンでも変わることがありませんので、ぜひ読み進めてみてください。
(※目次の項目をクリックすると、その箇所をすぐに読めます)
目次
新人研修と学生時代(のオリエンテーション)の違い
誰しも、新しい環境は緊張するものです。
それは、小学校→中学校→高校→大学(他に、専門学校など)といった変化で実感してきたことでしょう。
しかし、社会人になることについては、それまでとは違う変化といえます。
すなわち、学生時代の変化は「通う場所」「周りの人」こそあれ、「授業を受ける」「テストを受ける」「部活や課外活動をする」といった生活自体にあまり変化がないから。
進学時のオリエンテーションも、多少は緊張しつつも「まぁ、こんなものだよな」と感じてきたのではないでしょうか。
それに対し、社会人になれば仕事をするという意味で内容そのものがガラッと変わるわけですね。
そのための準備となる新人研修も、当然未知のもの。
ですから、あらゆる変化が疲れの原因となります。
そもそも人は情報を“スルー”しながら生きている
新しい環境においては、脳が情報を“スルー”できないため、毎日がとても大変なものになります。
それはどのような意味でしょうか?
学びや自己啓発に関わる講演やセミナー(以下、講演)でよく使われる手法を題材に説明しましょう。
講演会の会場で、講師がこう言います。
「目をつぶってください。今、この会場に緑色のものはどこにありますか? 」
日常におけるわたしたちは、たくさんの情報を仕入れつつも、いちいちそれを認識していません。
ですから、緑色のものがどこにあるのか分からないのです。
その後、目を開けてみると「非常口」「斜め前にいる人の洋服」「演台に飾られた花」といったものが目に飛び込んできます。
“アンテナ”が立つことで、情報を情報として認識するようになったのです。
新しい環境では、あちこちから情報を仕入れつついちいちそれを認識することになります。
必然的に、脳の“メモリ”がどんどん消費され、1日が終わる頃にはクタクタになってしまうのも無理はありません。
「新人研修が異常に疲れる」ワケを脳科学で説明
ここまでの説明を、脳科学を交えて繰り返しましょう。
人間が周りから受け取ることのできる情報は、あるがままの情報ではありません。
脳のRAS(ラス:Reticular Activating System)がフィルターをかけ、そぎ落とされた情報です。
このRASは網様体賦活系(もうようたいふかつけい)と呼ばれ、人間の脳に備わった自分にとって重要度の高いものだけをクローズアップして認識するフィルター機能のこと。
この機能によって、周りからもたらされる膨大な情報の中から、自分の見たいものだけをみて「現実」として認識しています。
この機能がなければ、人間の脳は情報量に処理能力が追いつかなくなってしまうでしょう。
新人研修という新しい環境において、特に最初の数日が異常に疲れるのは
- フィルター機能を働かせるための(既存)情報が少ない
- 普段より多くの情報を脳が処理している
ことが理由です。
「新人研修が辛い」理由が会社の体質にある場合は問題あり
ここまで新人研修が辛いのは当たり前であることを、その理由も含めてお伝えしてきました。
ただ、ここまでの内容が当てはまらない場合もあります。
すなわち、
「新人研修が辛い」理由が会社の体質にある場合
です。
具体的には
- 契約や初期の仕事について
- 合宿研修時
- 職場の雰囲気
といった項目から体質があぶり出された場合、今後の身の振り方を考えなければいけません。
もし次に当てはまる会社なら要注意!!
その指針として、ブラック企業アナリストの新田龍氏はこのように指摘しています。
「これが社会の厳しさ、当たり前なんだ」と思わずに、必ずチェックしてみましょう。
契約や初期の仕事について
- まだ雇用契約書をもらっていない
- 電波の届かない山奥で精神修養研修を受けている
- 半年前から「OJT研修」という名の通常業務に従事している
- 「ダメな奴! 」と人格否定後「期待しているんだよ…」と優しくフォロー
合宿研修時
- 絶叫挨拶チェックに合格→入寮許可
- 会長訓話ビデオを10本見て、1本につき400字の感想文提出
- 土嚢マラソン20km。1人でも脱落したら連帯責任で全員失格
- 穴を掘ってはまた埋め戻し、チームワークを体感
- 最終課題は街頭100人名刺交換
職場の雰囲気
- 初日から残業
- 集合写真撮影時、経営陣が何の疑問もなく中央に陣取る
- 昼休みも皆仕事中で、気軽に外出できる雰囲気ではない
- 早速、上司の悪口を吹き込む先輩社員がいる
- あらゆる疑問への返答が全て「ん!? 社会じゃこれが普通だよ!? 」
チェックしてもらった結果、「ヤバいんじゃないか…」と感じる程度に応じて、対策をする必要があります。
今すぐではないが、様子を見ながら転職を見据えておきたい場合
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事態が緊急を要する場合、退職代行サービスの利用も検討
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新卒入社後すぐに辞めたとしても、あなたは絶対悪くない
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さらに、「就職活動(就活)がムダになった」という自責の念に駆られる可能性もあります。
しかし「せっかく就職したのだから」という理由で心身ともに取り返しのつかない事態になれば、復帰するのに多大な時間と労力が必要になります。
人生はまだ続きます。
そのあたりのことを考慮し、後悔のない選択をしてください。
「新人研修が辛い・異常に疲れる」のは当たり前! 心配無用なワケを解説する・まとめ
●新人研修と学生時代(のオリエンテーション)の違い:生活自体の大きな変化があるか?
●そもそも人は情報を“スルー”しながら生きている:スルーできなければ普段より疲れる
●「新人研修が異常に疲れる」ワケを脳科学で説明:RASの機能
●「新人研修が辛い」理由が会社の体質にある場合は問題あり
- 「もし次に当てはまる会社なら要注意!! 」の内容をチェック
- 今すぐではないが、様子を見ながら転職を見据えておきたい場合:転職サイトへの登録
- 事態が緊急を要する場合、退職代行サービスの利用も検討
- 新卒入社後すぐに辞めたとしても、あなたは絶対悪くない
ぜひ新人研修を乗り切って華麗に「現場デビュー」を果たしてください。
その後も心身ともに緊張を強いられる機会が多いかもしれません。
配属後の不安についても対処法を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
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