日本マイクロソフトが週休3日制度を導入? その意義と効果について考える
日本マイクロソフトは2019年10月31日、「ワークライフチョイス チャレンジ2019夏」の成果説明会の中で、週休3日制で生産性4割向上の成果を発表しました。
世間的には「マイクロソフトがうらやましい」「うちは生産性の低い長時間労働ばっかり」など、様々な声が聞こえてきます。
今回はその施策について考えていきましょう。
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目次
日本マイクロソフト週休3日制のニュース概要
日本マイクロソフトが週休3日生を実験したニュースの概要です。
- 生産性を向上させる狙いで試験的に週休3日制度を導入
- 全社員を対象に金曜日を休日にする
- 不要な会議をなくすなどの施策で就業時間削減を図る
- 休暇中の旅行や自己啓発に対して最大10万円を補助
- 結果次第で今後の展開を考える
かなり大胆な施策であることがうかがえます。
「全社員が対象」「マイクロソフトでさえ削減できる会議がある」「補助のスケールが大きい」など、これだけでも驚くべき事実が満載です。
日本マイクロソフト週休3日のニュースから感じること
「超有名な大企業がやって結果が出たこと」だからといって、それを他の会社が追随するとどうなるか。
表面的な部分をマネしても、ズレた施策になるのは明らかです。
では、それはどのようなことを理由にするのか、何をすれば結果になるのかを考えていきましょう。
単に休みを増やすだけで生産性を考えなかった場合起こること
「何やら成果が出ているらしいから我が社でも導入しよう」と始まる施策。
休みの取り扱いに限らず、これではうまくいきません。
- 施策を取り入れる目的と成果の見込み
- 前提として必要な準備
のように、検討すべき要素がいくつも存在します。
例えば、とりあえず始めた「ノー残業デー」の影響で、他の曜日の残業が増えてしまうようなことがあります。
週休3日制も同様で、現状における仕事の成果を出しながら時短を図るのが必須といえるでしょう。
他の会社が週休3日制で成果を出すために必要なこと
日本マイクロソフト以外の会社が週休3日制で成果を出すために必要なことは、ズバリ「ぜったいに時短ハラスメントをしないこと」です。
すなわち会社としては何の支援をしないにも拘らず、「仕事のスピードをもっと上げろ」「早く帰れ」と言うだけでは社員のストレスになるだけ。
必要な支援をしながら、週に4日働くだけで従来と同じ成果を出すことに本気で取り組むのです。
具体的には
- 社員が行なっている仕事の把握
- 時間がかかるだけで意味のない仕事を大胆にカット
- システムで代替できる作業をできるだけ置き換える
- 属人化している業務を減らしていく
など、やれることはいくらでもあります。
本当に週休3日制が会社の導入される? されるとすれば?
多くの会社において週休2日制が当たり前の世の中で、新たに週休3日制が普及するために必要なこと、及び実際に導入されるとすれば? と考えてみましょう。
“お上”の号令がないと難しい新しい施策
サラリーマンの生活を大きく変えた出来事として「クールビズ」があります。
今ではすっかり当たり前のものになり、真夏の日にネクタイをしている人は少なくなりました。
これがなぜ圧倒的な普及をしたのかといえば、やはり政府主導、“お上”の号令があったから。
いくつかの大企業が頑張ったとしても、「取引先に失礼だ」「だらしなく見える」などの声にかき消され、大多数は取り入れることができなかったはずです。
それでも今はそんな声はなくなりました。
いかに「みんなでやれば怖くない」のかが分かりますね。
週休3日制も同様。
先進的ないくつかの企業が頑張るのは結構なことです。
とはいえ「これ以上休日など増やせない」「取引先に不便さを強いる」など、やらない理由はいくらでも出てくるのが世の常。
多くの会社で取り入れるには時間がかかりそうです。
月曜日・金曜日より水曜日が嬉しい休日
マイクロソフトで行われた今回の実験では金曜日が休日となったようです。
どの曜日が休みになれば嬉しいのか、仕事の生産性が上がるのかは人それぞれでしょう。
ここでは一つの案として水曜日を挙げたいと思います。
その理由は「水曜日な休みになると、常に休日明けもしくは休日前の日になり、精神的な負担が軽減される」こと。
月曜日か金曜日にすることで三連休にするのも捨てがたいのですが、休日明けの憂鬱が今より大きくなるのはデメリットといえます。
このあたりは、頻繁に旅行に行く人などはまた別の意見になるかもしれませんね。
日本マイクロソフトが週休3日制度を導入? その意義と効果について考える・まとめ
日本マイクロソフトの週休3日制に関する施策を題材に、仕事の生産性や日本の慣行についても考察しました。
生活に直結するだけに、今後も注目していきましょう。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
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