【承認欲求】仕事で褒められないのは当然のことなのか? 〜落としどころを探る〜
Check!! 〜仕事をする中で、このどれか(又は複数)の状況に当てはまるあなたにおすすめします〜
- 仕事を頑張っても褒められないので心が折れそう
- 「褒められないのは当たり前」と分かっていている一方、釈然としない面もある
- どんなに良い結果を出しても褒められない・ダメな時だけ叱責を受けるのは納得がいかない
何かミスをすれば「そこまで言う? 」と感じるほど悪く言われ、良い結果を出しても「もっと頑張れ」。
仕事において、人から褒められないことにストレスを感じることはありますか?
もし仕事を頑張っても褒められないことでやる気・モチベーションに影響が出ているのであれば、ぜひ読み進めていただくことで、解決のヒントを探ってみてください。
今回はそんな「褒められない」ことのお話です。
(※目次の項目をクリックすると、その箇所をすぐに読めます)
目次
仕事で褒められない辛さと「できて当たり前」の状況
いくら仕事を頑張っても会社(職場)で褒められない状況について、これを辛く感じる…。
とても気持ちは分かります。
そんな状況についてもう少し具体的に見ていきましょう。
仕事は加点なしの減点方式であることが多い
学生時代に勉強やスポーツで良い結果を出した時、褒められたり多くの賞賛を受けたことはありますか?
そのような人ほど、働くようになってから「できて当たり前」の状況に面食らうことがあります。
いわば「100点満点の結果でようやく“プラマイゼロ” 」の状況。
それだけならまだしも、良い結果が出なかった時やミスをしてしまった時だけ減点方式の査定が発動し、いつまでもグチグチ言われ続けるようだと辛いですね。
特に「管理部門」「バックオフィス」に当てはまる傾向
それでも営業のように数字で評価される仕事であれば、「ノルマ達成」「前期比プラス」など、目標を達成したことによるプラス評価があり得ます。
一方で
- 管理部門
- バックオフィス
と呼ばれる部署で働いていると、減点方式のオンパレードです。
悲しいですが、書類送付や給与計算など、どれもミスが許されない性質であるため、仕方ない面もありますね。
かの有名な山本五十六の言葉(「ほめてやらねば…」)
大日本帝国海軍の山本五十六の言葉を一度は見聞きしたことがあるも多いでしょう。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」
ここまでやって初めて人が動くことの中に「ほめてやらねば」が含まれていることからも、あなたが褒められたいと感じていることは自然なことです。
実際の状況がどうあれ、その感情について後ろめたく感じることはありません。
それでも「仕事で褒められないのが当然」な理由
確かに、人間は褒められたいと考えるのは自然なことです。
しかし現実にはなかなかそうはいきません。
そんな「仕事で褒められないのが当然」の理由について、考察を深めていきましょう。
社会に欠かせない仕事でさえ褒められないくらい、そもそもの水準が高い
社会において欠かせない仕事をしている人も、なかなか褒められることはありません。
代表的な仕事としては
- 鉄道会社勤務の駅員さん・車掌さん
- 気象予報士
- 警察官
あたりがイメージしやすいでしょうか。
日本において、「時間通りに来る電車」は当たり前の存在です。
しかし、当たり前すぎて日頃から感謝している人はごく少数でしょう。
一方、電車が遅れた時にはいらだつ人がいたり、駅員さんを怒鳴りつけたり、場合によっては電車遅延がニュースになることも。
気象予報士や警察官も同様に、完璧に仕事をしてプラマイゼロの評価になっているといえるでしょう。
このような人たちでさえ、日頃褒められることはないのです。
厳しいのですが、人が仕事に対して求めている水準は非常に高いといえるでしょう。
仕事において人を褒めるのは難しい・ためらいがある
人から褒められたいと思っている時は、逆に人を褒めることにチャレンジしてみてください。
すると
- 日頃から褒めるポイントを探していないと難しい
- わざとらしくないように褒めるのは難しい
- (特に上司に対して)立場上「褒めるなんて逆に失礼じゃないか」という迷いが生まれる
など、褒める行為は難しいことが実感できるはずです。
もしかすると普段褒めてくれないあなたの上司や同僚も、実は内心思っていることを言葉にできないだけかもしれません。
「仕事で人を褒める必要はない」と上司が考えている
人を褒めることに対して難しく考える又はためらいがある以前に
「仕事で人を褒める必要はない」と上司が考えている
可能性があります。
そうなると、あなたがどれほど成果を出しても褒められることはないでしょう。
仕事で褒められなくてもやる気・モチベーションを保つためにできること
仕事におけるやる気やモチベーションを「直接褒められること」に求めてしまうと辛いことになります。
なぜなら、既に見てきたように、褒められることが極端に少ないからです。
それなら、少し視点をズラしてやる気・モチベーションを保つ根拠を求めましょう。
究極的には自分で探すしかないわけですが、ここではヒントを提供すべく、以下のような内容を提案していきます。
感謝の「ありがとう」を拡大解釈して褒められたことにする
仕事中、褒められるとまではいかないけれど「ありがとうと言われたことはある」人は多いでしょう。
そんな時は、一つの案として
を提案したいと思います。
その意味は、次の三段論法で説明ができます。
- 「ありがとう」と言われた
- それは会社にとって必要な仕事を一定のレベルでやり遂げたから
- すなわち、仕事の取り組みについて褒められたことと同じ
少し都合が良すぎると感じますか?
しかし、ちょっと待ってください。
既に検討したように褒める行為はとてもハードルが高いものです。
もしかすると、精一杯の敬意を持って口にした「ありがとう」かもしれません。
普段から一生懸命に仕事をしているあなたなら、そのくらいの解釈は許されてもいいでしょう。
きっと自分がいないところで褒めてくれているだろう(とことん都合よく考える)
「ありがとう」を言われない環境であれば、さらに都合よく考えてみます。
例えば、「きっと自分がいないところで褒めてくれているだろう」と。
上司が何も言ってこないのは、あなたの仕事ぶりを評価しているからと解釈し、そのまま仕事を継続してみてください。
もしかすると、同僚が「この間、〇〇さん(上司)があなたの仕事ぶりを褒めていたよ」と教えてくれるかもしれませんよ。
それでも承認欲求を充たすことが必要なら自分で自分を褒める・ねぎらう
ここまで紹介した「ありがとうの拡大解釈」「自分のいないところで…」といった異なるベクトルでも満足できない場合やそう考えるのが難しい場合、他にできることは
につきます。
手軽なところでは
- 自分で自分を褒めること
- 自分で自分をねぎらうこと
が挙げられるでしょう。
かつて、マラソンの有森裕子選手が「自分で自分を褒めたい」と話したインタビューは有名ですね。
「オリンピックのメダル」ほどの成果ではなくても、仕事の中でマネをする価値は大いにあります。
そもそも褒められることをやる気・モチベーションの源にしない生き方
そもそも論として、褒められないとやる気・モチベーションが低下するのであれば、それを根本から見直すのも一つの考え方です。
例えば、現代において評価の高い芸術家であっても、存命中の評価は低かったことも珍しくありません。
画家のゴッホは、晩年から死後に評価を高めた代表的な存在です。
では、ゴッホは評価がついてこないことを理由として創作活動におけるモチベーションを削がれたのでしょうか。
そんなことはないはずです。
きっと優れた作品を生み出したいモチベーションを基礎として、手を動かし続けたはず。
もし、あなたの仕事がカタチあるものを生み出す内容でなかったとしても大丈夫です。
仕事の成果そのものをモチベーションとして、褒められることとは別のベクトルで仕事に取り組んでみましょう。
面白いもので、このようなマインドで仕事を続けていると、求めるのをやめたはずの賞賛があなたに降り注ぐことがあります。
副業(複業)で成果を出すことで承認欲求を充たすこともできる
近年熱を帯びてきた副業(複業)も、自ら承認欲求を充たす可能性を秘めた行動です。
すなわち、それが可能なのは
- 会社勤め以外の方法で
- 収入を得る行為に取り組むことで
- 自らの実力を確認(証明)することができる
側面があるから。
時間的な制約等のハードルはあるものの、このサイクルがうまく回り始めれば、「会社は会社」と割り切ったマインドで仕事に取り組むことができます。
好きなことを副業として続けた結果、いつしか本業の収入を上回り、会社を辞めた人も世の中にはたくさんいます。
やる気・モチベーション関連情報
ここまで読んでいただいて、あなたの悩みが解決すればそれは嬉しいことです。
ただ、もし「少し求めていた内容と違う」「ある程度分かったが、異なる視点から理解を深めたい」などの感想をお持ちであれば、以下の記事をおすすめします。
あなたの置かれた状況に応じて、ぜひチェックしてみてください。
仕事で褒められないのは当然のことなのか?・まとめ
まとめ
★最大のポイント:そもそも「褒められること」を仕事のモチベーションにするのはおすすめできない
●仕事で褒められない辛さと「できて当たり前」の状況
- 仕事は加点なしの減点方式であることが多い
- 特に「管理部門」「バックオフィス」に当てはまる傾向
- かの有名な山本五十六の言葉(「ほめてやらねば…」)
●それでも「仕事で褒められないのが当然」な理由
- 社会に欠かせない仕事でさえ褒められないくらい、そもそもの水準が高い
- 仕事において人を褒めるのは難しい・ためらいがある
- 「仕事で人を褒める必要はない」と上司が考えている
●仕事で褒められなくてもやる気・モチベーションを保つためにできること
- 感謝の「ありがとう」を拡大解釈して褒められたことにする
- きっと自分がいないところで褒めてくれているだろう(とことん都合よく考える)
- それでも承認欲求を充たすことが必要なら自分で自分を褒める・ねぎらう
●そもそも褒められることをやる気・モチベーションの源にしない生き方もある
●副業(複業)で成果を出すことで承認欲求を充たすこともできる
仕事で褒められないことについて、それが当然である側面と対処法についてお伝えしました。
褒められることは励みになる一方、それに囚われると「なんで褒めてくれないの? 」と怒りを感じてしまったり、自分らしさを失う怖れもあります。
うまくバランスを取りながら取り組みたいですね。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
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