仕事を抱え込む人の心理と対処法
Check!!〜このような方におすすめします〜
- 仕事を抱え込む人が会社にいる
- その人が仕事を抱え込むことで迷惑を受けており何とかしたい
職場でしばしば見かける困った状況として、「仕事を抱え込んでしまう人」の存在があります。
ただ、周りに迷惑をかけるつもりはなく、むしろ責任感からそうせざるを得ないなど、職場環境全体の問題を含むことも。
そんな仕事を抱え込む人のパターンと対処法をお伝えしていきます。
読んでいただいているあなた本人が該当する場合、職場にこのような方がいる場合の両方で対応できるよう記述しています。
ですので、具体的な人をイメージしながら当てはまる原因を考えてみてください。
(※目次の項目をクリックすると、その箇所をすぐに読めます)
目次
個人の性格によって仕事を抱え込むパターン
まずは仕事のできる・できないにかかわらず個人の性格によって仕事を抱え込んでしまうパターンです。
「人に仕事を頼むのは悪いこと」「質問するのは悪いこと」と思い込んでいる
人に仕事を頼むこと、質問することはいずれも人の時間をもらう側面を持っています。
そんな事情もあり、仕事を抱え込んでしまう人は、これを悪いことと思い込んでしまいがち。
しかし、会社組織で仕事をしている以上
- 「お互い様」の側面がある
- そもそも質問に答えることも指導する側の仕事に含まれる
など、本来気にする必要はありません。
ただ、個人の性格的なものや、職場環境によっては時間を「奪う」ものとして認識されてしまうこともあるわけです。
仕事に対する責任感を「一人でやり遂げること」と思い込んでいる
「長時間残業してでも一人で仕事を終わらせるのが正しい」「休むことは悪いこと」の考え方から、このような思い込みをすることがあります。
もちろん個人の責任でやることはあります。
ただ、会社組織で仕事をする以上は過剰な責任感を持ってしまうと逆効果になりかねません。
「他の誰かの手柄にしたくない」と思い込んでいる
自分の仕事について、その全部又は一部が他の人の手に渡った際、
他の誰かの手柄にしたくない
といった葛藤が生じると仕事を抱え込む原因になります。
時にはそのような姿勢が好結果を生むこともありますが、
- そもそも「公平・公正な評価」がなされるか不明
- 欲望は際限なく膨らんでしまう
といったことを考えると難しい面があります。
仕事ができるために抱え込むパターン
仕事ができるがために抱え込んでしまうパターンを紹介します。
「抱え込む」の響きからは想像しにくいものの、決して仕事ができない人だけに当てはまるとは限りません。
優秀すぎて仕事が集中してしまい抱え込む
仕事は優秀な人に集中する傾向があります。
仕事の質とスピードが両立していれば、やはり依頼する側からすると「優秀な◯◯さんに頼みたい」となるのは仕方ない面もあるでしょう。
ただ、ものには限度があり仕事を抱え込んでしまうほどになると問題になります。
仕事が属人化したことにより抱え込む
仕事の専門化が進む一方、共有が進んでいない場合。
高確率で仕事の属人化が進みます。
すなわち「担当者でない人は何もできない」状態ですね。
「自分でやったほうが早い」ため抱え込む
上司や先輩といった立場で起こりやすいパターンとしてありがちなのが、「自分でやった方が早い」です。
将来のことを考えれば部下や後輩が経験した方が良い業務について。
日々の仕事を回すのに必死な職場では、なかなか割り振りがうまくいかないことがあります。
どうしても“今”を乗り切るために経験者が片付けてしまうことが増えて、抱え込んでしまうのです。
仕事ができないために抱え込むパターン
同じ「仕事を抱え込む」であっても、仕事ができないことが原因である場合があります。
大きく性格が異なるため、こちらもチェックしてみてください。
自分自身のキャパシティが把握できず仕事を抱え込む
仕事ができない人は、そもそも自分自身のキャパシティを把握できていないことがあります。
そんな状況になると、終わっていない仕事が積み上がっても適切な対応ができません。
結果、どうにもならないレベルになるまで仕事を抱えてしまいます。
仕事を断ることができず抱え込む
キャパシティを把握できていないことにも関連して、仕事を断ることができず抱え込むことがあります。
これ以上仕事を請け負ったらパンクすることが分かっているのであれば、
- 別の人に割り振ってもらう
- せめて優先順位を決めてもらう
といった対応を依頼することになるでしょう。
にもかかわらず何もしないでいると、上司の側からすると「問題はない」と思われてしまいます。
上司に対してものが言いにくいこともあるかもしれませんが、早めに対処しないと結局双方が困ることになるので注意が必要です。
評価が落ちることを恐れ仕事を抱え込む
評価が落ちる恐れから仕事を抱え込み、さらに仕事が滞る悪循環に陥ってしまうことがあります。
仕事が回らないのであれば、正直に助けを求めないと、結局困るのは仕事を抱え込んでいる本人。
確かに、「評価が落ちる」ことを恐れる気持ちも分からなくはありません。
しかし、仕事が回らずに関係者に迷惑をかける方が評価に影響するのは明らかです。
仕事を抱え込むパターン別対処法
仕事を抱え込むパターン別に対象法を考えていきます。
個人の性格によって仕事を抱え込むパターンへの対処法
個人の性格によって仕事を抱え込む人に対しては、会社は組織として動いていることをきちんと伝えることが必要です。
それでも評価が落ちることを気にするような人については、仕事の割り振りを見直すことも視野に入れなければなりません。
仕事ができるために抱え込むパターンへの対処法
仕事ができるために抱え込む場合、会社として体制を整えていくことが欠かせません。
一人に依存しなくてもうまく仕事を回していくことができれば、自然と解消されていくでしょう。
短期的には辛い状況になってしまいますが、長期的には俗人化を極力避けるのが組織としての力をつける有効な施策となります。
仕事ができないために抱え込むパターンへの対処法
仕事ができないために抱え込むパターンとして、「抱え込んで入るが、どうしていいのか分からない」ことが最大の原因です。
それならば、抱え込んだ状態になる前に何とかするしかありません。
本人が変な責任感やプライドをこじらせてしまう前に、きちんと会社としてのサポート体制を整備し、「助けを求めても大丈夫」とメッセージを発し続けるようにしましょう。
新入社員が仕事を抱え込むパターン
新入社員が仕事を抱え込む話の大枠は、少し切り口を変えた方が伝わりやすい面があります。
以下のような問題があり、トラブルの発覚が遅れがちな職場においては、有用な対処法です。
- 仕事を抱え込んでしまう
- 質問がしにくい
- 報連相が苦手
それは、仕事の進捗管理と意思決定をボールに例えて常に回していくように努める考え方です。
責任感がある社員ほど苦しんでしまうような状況は何としても改善し、上司は「何が起こっているかを把握する」必要があります。
「仕事を抱え込まざるをえない」が常態化している職場
特に若い人の中には、「自分の勤め先では無理。いつも大量の仕事を振られ、できないことは自分の責任にさせられる。」と感じることがあるかもしれません。
さらに怖いのは、新卒入社の会社において「これが当たり前。どこの会社に行っても同じ。」と洗脳させられていることです。
しかし、世の中のすべてがブラック企業ではありません。
サポート体制のある会社もたくさん存在しているわけです。
残念ながら、転職先も入ってみないと分からない部分はあるものの、どうにもならない会社からは“脱出”するのも一つも方法ではあります。
仕事を抱え込む人の心理と対処法・まとめ
まとめ
●個人の性格によって仕事を抱え込むパターン
- 「人に仕事を頼むのは悪いこと」「質問するのは悪いこと」と思い込んでいる
- 仕事に対する責任感を「一人でやり遂げること」と思い込んでいる
- 「他の誰かの手柄にしたくない」と思い込んでいる
●仕事ができるために抱え込むパターン
- 優秀すぎて仕事が集中してしまい抱え込む
- 仕事が属人化したことにより抱え込む
- 「自分でやったほうが早い」ため抱え込む
●仕事ができないために抱え込むパターン
- 自分自身のキャパシティが把握できず仕事を抱え込む
- 仕事を断ることができず抱え込む
- 評価が落ちることを恐れ仕事を抱え込む
●仕事を抱え込むパターン別対処法→会社の体制を整備する・メッセージを発し続ける
- 個人の性格によって仕事を抱え込むパターンへの対処法
- 仕事ができるために抱え込むパターンへの対処法
- 仕事ができないために抱え込むパターンへの対処法
●新入社員が仕事を抱え込むパターン→仕事の「ボール」を回す考え方を浸透させる
●「仕事を抱え込まざるをえない」が常態化している職場→転職の検討もあり
同じ「仕事を抱え込む」であっても、様々なパターンがあり、その対処法も一律ではありません。
場合によっては会社単位で取り組むべき問題になることすらあります。
状況に応じて対応を考えてください。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
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