退職の意思に対して「責任感がない」ことを責められる筋合いはない
Check!! 〜このような状況の方におすすめします〜
- 退職の意思を上司に伝えたところ、「責任感がない」と責められている
- 聞いているうちに「自分には責任感がないのかもしれない」と思うようになってしまった
今の勤め先を辞める時、できれば嫌な思いをすることなく最終出勤日を迎えたいものです。
しかし、世の中うまくいくことばかりではなく、人によっては上司から「責任感がない」と責められてしまうことがあります。
ただ、これは上司の身勝手な思い込みであったり、あなたの良心につけ込んだ卑劣な引き留め工作だったりします。
ですから、「できるだけ漏れのないよう引き継ぎをする」「手続きを然るべき時期に行う」といった責任さえ果たせば、それ以上のこと言われる筋合いはありません。
さらに、代わりの人員を補充する責任は上司であり会社が負っています。
(※目次の項目をクリックすると、その箇所をすぐに読めます)
目次
引き留め側の言い分と反論
まず、引き留め側の言い分を見ていきましょう。
ただ、何らかの“ツッコミどころ”がありますので、それらに対する反論も紹介します。
他の人はみんな頑張っている
まず、あなた以外の人を引き合いに出すセリフです。
「他の人はみんな頑張っている」と、まるで辞める人は頑張ってこなかったかのような言い回しですね。
同調圧力のようなプレッシャーをかける意図かもしれませんが、単に不快になるだけなのは明らかです。
今は忙しいので勘弁してほしい
続いて、今の状況を持ち出しての引き留め策です。
代表的には以下のフレーズが挙げられます。
- 今は忙しいので勘弁してほしい
- もう少し続けてみないか
優しい人は少し心を乱されるかもしれません。
ただ、忙しくない時期があるかといえば、なかなかそんな時期はないでしょう。
また、仮にあったとしてもまた別の理由を持ち出して引き留めてくる可能性が高いです。
仕事(会社)を辞めるなんてけしからん
理屈はともかく、「一度就職したら定年まで勤め上げるのが当然」と心の底から思っている人は、仕事(会社)を辞めるなんてけしからん、の一辺倒になります。
どう考えても勝手ですが、それは他人に押し付けるものではありません。
引き留め側の言動が出てくる背景
ここまで紹介してきた引き留め側の言動が出てくる背景を考えていきます。
「同じ会社に定年まで勤め上げるべき」の価値観が染み付いている
かつて日本企業に勤めることの主流は、「同じ会社に定年まで勤め上げる」ことでした。
転職が一般的なことになり人材の流動性が高まっても、昔からの価値観を持っている人は一定数存在します。
社員の“良心”につけ込もうとする卑しい会社の体質
なんだかんだと理由をつけ、辞めようとする社員に「辞めてしまうと会社や同僚に迷惑がかかる」と思わせる。
これは、社員の“良心”につけ込もうとする醜い会社の体質です。
上司自身の評価・採用コスト節約の思惑
部下の退職率が上司自身の評価に関わる場合、部下の退職は避けたい事象になります。
そうなってしまうと、退職の意思表示があった時に何とか理由をつけて引き留める結果になりがちです。
また、新しく人を採用するためには費用がかかり、教育には時間もかかります。
なんとかそれらを節約したいと考えることもあるでしょう。
関連論点
仕事に対する健全な責任感
一般論としての「仕事に対する健全な責任感」について考察しています。
「定年まで会社のために自分を捧げる」のが責任感ではない、のがご理解いただけるはずですので、ぜひご一読ください。
職場を見限るか残るかの境界線
会社に対しての責任感について、それを背負い込む必要はないことを認識した上で、今度は職場を見限るか残るかの話題が出てきます。
人によって考え方や重要視する点は異なる中で、指針を示していますので、参考にしてみてください。
会社を辞めるのはいつでもできる
責任感の話を持ち出されるまでもなく、会社をやめるのはいつでもできることについて解説しています。
退職の意思に対して「責任感がない」ことを責められる筋合いはない・まとめ
まとめ
●引き留め側の言い分と反論
- 他の人はみんな頑張っている→単なる同調圧力にすぎないセリフ
- 今は忙しいので勘弁してほしい→忙しくない時期ってあるの?
- 仕事(会社)を辞めるなんてけしからん→価値観は人それぞれ
●引き留め側の言動が出てくる背景
- 「同じ会社に定年まで勤め上げるべき」の価値観が染み付いている
- 社員の“良心”につけ込もうとする卑しい会社の体質
- 上司自身の評価・採用コスト節約の思惑
退職の意思に対して「責任感がない」ことを責められる筋合いはないことについて検討してきました。
会社側の“抵抗”に負けず、やるべき手続きを粛々と進めていきましょう。
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